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2009年6月25日 (木)

正当防衛の成否が争われた一事例

事実認定は,その専門家である裁判官であっても,難しいものです。

「季刊 刑事弁護58号」(現代人文社,2009/4)
高野 隆「ケースブック刑事証拠法」(現代人文社,2008/11)

広島地方裁判所 刑事第1部 平成21年1月16日
平成19(わ)539、655 傷害致死、傷害被告事件
http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?action_id=dspDetail&hanreiSrchKbn=01&hanreiNo=37442&hanreiKbn=03
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20090322154554.pdf

試験問題では,手拳で殴ったとか,バットで小突いたとか,事実が簡潔に述べられ,その事実の存否自体に争いは生じないことになっています。
しかし,上の事例のように,実際の事案では,そもそも殴ったこと自体を否認するなど,事実の存否自体に争いが生じることとなるわけです。

このような事実認定を経て,やっと,試験問題で扱われるレベルの当てはめや,理論の問題となってきます。
とはいえ,試験で扱われる当てはめ・理論がしっかりしていなければ,しても意味のない事実認定に時間をとられるはめになり,意味がありませんね。

上の事例に話を戻すと,傷害致死事件について,一審では正当防衛の成立が認められず,過剰防衛に留まりましたが,控訴審では,正当防衛の成立を認めています。
このように,事実認定は専門家でも意見が分かれるほど難しいものではありますが,正当防衛の成否でいえば,無罪か有罪かを分ける極めて重要な分岐点になります。
それだけ,弁護人としては,真剣に的を射た活動をしていけなければなりませんね。

「防衛行為」と懲役4年 傷害致死の男に広島地裁 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/090105/trl0901052123005-n1.htm
交際めぐりトラブル 傷害致死は逆転無罪 広島高裁判決 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/090625/trl0906251230005-n1.htm

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